世紀末オカルト学院

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  • 伊藤監督×「月刊ムー」三上編集長 対談スペシャル  Part 1
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4月某日、都内某所。

本作の公式アドバイザーを務め、現在OA中のTVCMにも出演している「ムー」編集長・三上丈晴氏と、伊藤智彦監督以下『オカ学』の主要スタッフ(総勢7名)が一堂に会した。

オカルト好きの、オカルト好きによる、オカルト好きのための合同座談会――日本最強オカルト雑誌「ムー」と『世紀末オカルト学院』の首脳陣によるトップ会談“オカルトサミット”開催のためである。

以下の記事は、その際に交わされた膨大な会話記録の中から、公開が許されたもの(機密に関わる極秘情報、あまりに危険なためブログ掲載を断念した事案も数多く存在する)を再構成し、ここに公開するものである。

歩く百科事典――オカルト界の巨人・三上編集長

三上編集長(以下、三上)「そういえば、今夜は満月ですね」

会談は、三上氏のこんな意外な一言からスタートした。携帯をチェックした『オカ学』スタッフがつぶやく。「本当だ…!」

伊藤監督(以下、伊藤)「(驚いて)頭の中に月齢カレンダーが入っているんですか?」

三上「(意外そうに)入ってないんですか?」

そう言うと三上氏は、月に関する膨大な知識(古来より続く人類と月の関係、太陰暦と太陽暦の差異、世界各地の古代の暦について、月の軌道面と赤道面の自転軸傾斜角が及ぼす影響 etc)の一端を披露した。本作『世紀末オカルト学院』公式監修のほか、数多くのオカルト番組やイベント等のブレーンとして、幅広いメディアで活躍中の三上氏、日本オカルト界を30年以上に渡ってリードしてきた「ムー」編集部に蓄積された圧倒的な情報量に驚かされる。

三上「そういえば、本作の舞台は長野県松代の“皆神山”なんですね。この場所を選んだ理由というのは?」

三上氏が伊藤監督に質問する。

伊藤「『オカ学』は、毎回様々なオカルト現象が学院内に発生していくお話なんです。その設定に説得力を持たせるため、オカルトが頻繁に起こっても不思議ではない、神秘的なスポットを舞台にしようと考えていました。日本各地のオカルトスポットを調べてみたんですが、僕のイメージの中に“山の上に荘厳にそびえる学院”というイメージがあって(笑)。さんざん迷ったんですが、結局日本最大のピラミッドともいわれる“皆神山”を選ぶことになりました」

三上「“皆神山”は、山全体が光る謎の発光現象が観測されていたり、太平洋戦争中に総司令部の移転先に選ばれ地下坑道が掘られるなど(松代大本営)、数多くの謎と神秘に満ちたスポットですよね。そういえば、舞台となる学院はとてもユニークな形状をしていますね」

伊藤「俯瞰して上からみると“五芒星”の形をしています。本作のロゴにも円と五芒星を組み合わせたシンボルを使用しています」

三上「面白いですね…。日本には“五芒星”の形を模した有名な建築物がありますね」

伊藤「函館の“五稜郭”でしょうか?」

三上「正解。一つはそうです。実は、日本にはもう一つ五芒星の形をした建築物があるんです」

もう一つの五芒星建築物の存在に驚く一同。皆、しばし沈思黙考するものの答えはでない。

三上「もう一つの五稜郭――それは幕末に築城された信濃国・龍岡藩の桔梗城――別名“龍岡五稜郭”です。その所在地は、現在でいう長野県佐久市(皆神山のある松代と同じ、長野県北部に位置する)なんです。これは奇妙な一致だと思いませんか?」

三上氏の指摘によって浮かび上がった、『オカ学』に秘められた謎の符合――。 しかしこれは、今後我々を襲うさらなる驚愕の単なる幕開けに過ぎなかった。

(続く) 第2回を読む