世紀末オカルト学院

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いよいよ放送がスタートする『世紀末オカルト学院』。これまで4回に渡ってお送りしてきた、日本オカルト界の雄・三上編集長と『オカ学』伊藤監督とのオカルト談義“オカルトサミット”も、ついに最終回。本作に込められたテーマや思いを、伊藤監督に聞いた。

“『世紀末オカルト学院』に込められたモノ

伊藤「僕にとっての“オカルト”って、“UFO”や“こっくりさん”みたいな、小さい頃に体験した不思議な出来事や得体の知れない何か――そういう、ちょっと胡散臭くていかがわしい存在の総称なんです(笑)」

少年の頃から“オカルト”をこよなく愛し、オカルト雑誌「ムー」を耽読してきたという伊藤監督。そんなかつてのオカルト少年が、今の時代に改めて“オカルト”を描く意義とは、いったい何なのだろうか?

伊藤「小さい頃は、本当に“オカルト”が怖かったんです。もう夜中にひとりでトイレにいけなくなっちゃうぐらい。なのに、怖いものみたさというか、懲りずにまた指の隙間からこわごわ盗み見て『やっぱり怖い!』みたいな(笑)。でもそういう体験のおかげで、常識にとらわれない“アンダーグラウンドな世界”の魅力に気付けたのかもしれない。この作品には、そんな当時の自分が感じた恐怖やちょっとワクワクするような高揚感を詰め込んでみました」

“オカルト”に感じる恐怖は、生物が本能的に持っている“未知に対する恐れ”の感覚なのかもしれない。そしてそれはきっと、誰しもが必ず持っている感覚。“オカルト”は、すべての人々を繋ぐ共通言語に成り得るのかもしれない。

伊藤「そんな僕の“オカルト原体験”のなかでも、特に鮮烈に印象に残っているのが“ノストラダムスの予言”だったんです。当時の子供たちのなかでは、「1999年に世界は滅びる」っていう予言は常識っていっていいぐらい浸透していた。当時は単なる恐怖の対象だった“ノストラダムスの予言”ですけど、今なら前のめりになり過ぎず、一歩引いた視点からエンターテインメントとして昇華できるのでは…と考えているんです」

“オカルト”と“エンターテインメント”の融合――その先にあるものの正体を、我々はいまだ知らない。そして我々は今夜、その“未知との遭遇”を果たすことになる。

三上「同じ“オカルト”に携わる者として、『オカ学』のようなアニメ作品が生まれることをとても嬉しく思います。この作品を観終わる頃には、“オカルト学院”の初等部から中等部ぐらいまでには進級できるかも。で、それ以上に進級したい方は是非『ムー』を買って読んでみてください(笑)」

伊藤「僕が楽しんだ“オカルト”の世界。同じ時代を過ごした方には『懐かしいでしょ?』、オカルト未体験の方には『こんなのどう?』って勧誘してる気分(笑)。今回、三上編集長とお話をさせていただいて、僕自身また“オカルト”の認識を改めさせられました。人それぞれに受け取り方は違うし、世の中にはまだまだ不思議なことがいっぱいある。この作品を通じて、そういう部分にもどんどん突っ込んでいきたいですね。そして僕も、その世界を楽しんでいきたいと思います」

(了)